時間について考えさせられる本!限りある時間の使い方 人生は「4000週間」あなたはどう使うか?

学習

書籍情報

タイトル: Four Thousand Weeks(4000週間)
著者: オリバー・バークマン
出版日: 2021年8月10日
ジャンル: ノンフィクション、ビジネス、自己啓発、哲学、時間管理
ページ数: 288
ISBN-10: 0374159122
ISBN-13: 978-0374159122

この本と出会ったきっかけ

正直に言うと、この本をいつどのように手に取ったのかはあまり覚えていません。というのも、かなり前に買った本だからです。ただ、おそらく当時の私は「どうすれば時間を有効に使えるのか」を考えていたのだと思います。また、「限られた人生の時間をどう生きるべきか」という問いにも悩んでいました。当時、私はやるべきことの多さに圧倒されていたのかもしれません。
この本を手に取ったのは23歳ごろか、20代前半だったと思います。「Four Thousand Weeks(4000週間)」というタイトルが、人生の短さを象徴していて印象的だったのでしょう。

なぜこの本を選んだのか、その正確な動機は今でもはっきりしませんが、「限られた時間の中でどうすれば意味のある生き方ができるのか」を知りたいという気持ちがあったことは確かです。その思いが、この本を読み始めるきっかけになりました。

本の概要

短い要約

私たちは人生が限られている(4000週間しかない)という現実から逃げるのではなく、受け入れる必要があります。自分の人生で「できること」「持てるもの」「コントロールできること」が有限であると受け入れることで、不安や苛立ち、疲労から解放され、今この瞬間を生きることができます。
無数の選択肢の中から「本当に大切なこと」を選び取ることこそが、人生を意味あるものにします。「すべてを完璧にコントロールできる」という幻想を手放すことが、充実した生き方の鍵なのです。

重要なポイント

すべてを終わらせようとすることは、「時間が限られている」という事実を否定する行為である。
皮肉にも、生産性を上げるほど、私たちはより忙しくなる。時間や能力が増えると、さらに多くの依頼が来るからだ。
「すべてをこなす」よりも、「最も大切なことを選び、他を手放す」ことが重要。
「今この瞬間」を未来のための手段(資源)と考えたり、「今にいよう」と努力すること自体が、実は「今にいない」状態を示している。
休息や余暇は「将来のため」に取るものではなく、「それ自体を楽しむため」に取るべき。
忍耐力は、問題を受け入れ、少しずつ進める「ラディカル・インクリメンタリズム」によって鍛えられる。
「自分だけの時間」を持つことではなく、「誰かと共有する時間」を持つことが幸福につながる。
「人生でできることは限られている」と理解することで、不安が軽減される。人はやがて私たちの行動を忘れていくのだから。

興味深い事実(Fun Facts)

「決断する」という意味のラテン語 decidere は、「切り離す」という意味を持つ。
「ビジネス」を意味するラテン語 negotium は、「余暇ではない」という意味。
「決定を変更できない」と伝えられたグループの方が、「変更できる」グループよりも満足度が高い。
人が幸せを感じる鍵は、「みんなで一緒に休む時間」にある。
アマゾンのトップページの読み込みが1秒遅れると、年間16億ドルの損失になる。

お気に入りの引用

“missing out is what makes our choice meaningful in the first place.”(何かを逃すことこそ、選択に意味を与える)


“the undodgeable reality of a finite human life is that you are going to have to choose.”(有限な人生という逃れられない現実の中で、私たちは選ばなければならない)


“you need to learn how to start saying no to things you do want to do, with the recognition that you have only one life.”(やりたいことにも「ノー」と言う勇気を持て。人生は一度きりなのだから)

“attention is the beginning of devotion.”(注意を向けることは、献身の始まりである)

“living more fully in the present may be simply a matter of finally realizing that you never had any other option but to be here now.”(今を生きるとは、「私たちはもともと今ここにいるしかなかった」と気づくことかもしれない)

“quietly do the next and most necessary thing.”(静かに、次にやるべき最も必要なことをする)

この本を読んで感じたこと

2回読んでも、まだ理解できない部分がありましたが、それでも多くの気づきを得ました。
この本は、一般的な「生産性向上」や「時間管理」本とは全く異なります。

著者の主張は、「限りある人生を受け入れ、すべてを思い通りにしようとする希望を手放すこと」が、今を生きる第一歩だということです。
この考え方に触れて、自分がどれほど「未来ばかり見て、今を生きていなかったか」に気づかされました。
私は常に、将来の不安から「すべてをうまくこなす」ための計画を立てていました。しかし実際、未来に起こることを私たちはコントロールできません。この現実を受け入れることで、これまで抱えていた不安がどれほど無意味だったかを思い知らされました。

一方で、著者が言う「今にいようと“努力する”ことは、今にいないことだ」という考え方は、少し難しくも感じました。

特に印象に残ったのは「決断」についての部分です。現代は選択肢が多すぎて、私は「できるだけ多く、違う経験をしたい」と思っていました。そのため、決断を先延ばしにしていたのです。しかし、この本を通じて、「人生で経験できることは限られている」からこそ、「決断すること」が尊く、意味があるのだと気づきました。

この本を読んだ後、私は「コントロールできないこと」に対する希望を少しずつ手放そうと思います。そして、「未来」ではなく「今この瞬間」をもっと大切にしていきたいです。

この本をおすすめしたい人

時間管理に悩んでいる人
将来への不安を感じている人
決断できずに迷っている人
意味のある人生を送りたいと願う人
この記事の原本(英語版)はこちらからご覧ください

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