書籍情報

この本との出会い
もともと、私は「睡眠」というテーマに興味がありました。というのも、睡眠は人間にとって避けて通れない行為だからです。
友人やウェブサイトから、「朝早く起きるべき」「寝る前にデジタル機器を使うのは睡眠に悪い」「睡眠は5〜6時間で十分」といった話を聞いたことがありました。しかし、それらが本当の「事実」なのかは知りませんでした。
私自身、毎朝起きたときの感覚が日によって違うことに気づいていました。ある日は元気いっぱいなのに、別の日は十分寝たはずなのに疲れていることもありました。スマホを寝る前に使っても元気な日があれば、8〜9時間寝ても眠い日もありました。
「いったい何が“良い睡眠”なのだろう?」──そう思ったのがきっかけです。
この本を読む前に、同じ著者によるTEDトーク「Sleep is Your Superpower(睡眠はあなたのスーパーパワー)」を観たことがありました。YouTubeやTED Talksで見られる有名な動画です。睡眠を科学的に研究している専門家がいることに感銘を受け、「もっと知りたい」と思いました。
ある日、図書館で本を探していたときに、偶然その著者の名前を見つけました。TEDトークの人と同じだ!と思い、内容も見ずにすぐ手に取りました。それがこの本との出会いです。
本の要約
短いまとめ
睡眠は人間にとって最も重要な要素の一つです。十分で正しい睡眠は、記憶力や創造性、メンタルヘルス、さらには収入にまで良い影響を与えます。
したがって、社会全体が人々の睡眠の質を高めるように設計されるべきだと著者は主張しています。たとえば、学校の開始時間を遅らせたり、労働時間を短くしたりすることです。
本の最後には、睡眠の質を向上させるための「12の実践的なアドバイス」が紹介されています。
重要なポイント
面白い豆知識
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「早起き型」と「夜型」は遺伝で決まる(それぞれ人口の40%、30%)。
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カフェインの半減期は5〜7時間。
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10日間7時間睡眠を続けると、24時間起き続けるのと同じくらい有害。
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5時間以下の睡眠で問題なく生活できる人は人口の0〜1%。
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現実の出来事と夢の内容が一致するのは1〜2%だが、夢の35〜55%には実生活での感情が反映されている。
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20分の昼寝は記憶の定着に効果的。60〜90分の昼寝ではレム睡眠が含まれ、学習に有益。
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夢の日記をつけることでメンタルヘルスが改善する可能性がある。
この本を読んで感じたこと
読む前は、睡眠に対して曖昧なイメージしか持っていませんでした。
しかし今では、毎晩どのくらい寝るべきか、どうすれば睡眠の質を上げられるかが分かるようになりました。
この本は、すべての人におすすめできる一冊だと思います。なぜなら、「睡眠とは何か」「どう眠るべきか」「なぜ眠るのか」を科学的に解き明かしているからです。改めて、睡眠の大切さを思い出させてくれる本でした。
これから改善すべきことは、最低8時間寝ること、日中に短い昼寝をとること、午後遅くのカフェインを控えることです。
著者が本の最後で述べているように、将来的には「十分に眠ること」で休暇やボーナスがもらえるような社会になるかもしれません。
多くの人はまだ、睡眠の重要性を十分に理解していません。社会全体として、もっと睡眠の価値を認識する必要があると思います。
この本を読めば、きっとあなたも自分の睡眠を大切にしたくなるはずです。
そして、もし自分の健康や幸福を高めたい人がいるなら、私は全員にこの本をおすすめします。



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